※画像多めです
※OASYSについてはネットで検索して得た程度の知識しか持ち合わせておりませんので大いに間違っている可能性があります。もし間違いがありましたらご指摘頂けますと幸いです。
富士通の板バネメカニカルキーボード、FACOM6130KD3です。1984年~1986年頃に発売されたOASYS100シリーズのオプション*1 として販売されていたようです。
*1 この頃の富士通(OASYS)はメインはあくまで親指シフトキーボードであり、オプションでJISキーボードもご用意できますよ、と言うスタンスです。
具体的には、1984年のOASYS100GSから、1986年のOASYS100GXあたりまでのオプションキーボードだったようです。OASYS100H(1986年)のカタログに記載されているJISキーボードはモデルチェンジして丸みを帯びた形状になっています。
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富士通のロゴは無く、OASYSロゴが輝いています。特徴的なのは「無変換」「変換」キーの位置です。果たしてこの位置が押下しやすいか否かは議論の余地がありそうです。なお、一見左に片寄っているように見えますが、ホームポジション基準でみれば中央の位置です。スペースキーが右に寄ってるんですね。
改行、後退キーの位置もかなり特徴的です。TABの位置やカーソルキー下の実行キーなんかは富士通キーボードらしいですが。
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背面。富士通キーボードの特徴(?)である「ネジが無く爪だけで固定されている」筐体です。キーボードスタンドは「収納した状態」「やや出した状態」「完全に出した状態」を選べます。
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1985年製造。実に30年前のキーボード(2015年3月現在)ですが、今でも全く問題なさそうなあたり、この時代のキーボードは作りがしっかりしてますね。
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ユニットを筐体から外した状態。ICらしきものは上部に見えている標準ロジックICが4つだけです。
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ユニットに貼付されているラベル。
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ロジックICは左から
- M1: 74LS145 (BCD to Decimal Decoders)
- M4: 74LS04 (HEX Inverters)
- M2: 74LS145 (BCD to Decimal Decoders)
- M3: 74LS151 (8-to-1 Data Selector)
です。標準ロジックICの種類と基板裏のパターンを追うことで、なんとなく本体との通信手段が推測出来ます。
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キーボードのマトリクスは16行×8列です。4本の信号線で16行のうちの任意の1行を指定します。74LS145は4bitの入力を与えると、10本の出力のうちの対応する1本の状態が変化します。ただ、出力は10本しかなく、キーボードマトリクスは16行ありますので、74LS145を2つ使用して4bit入力→16本の出力のうち対応する1本の出力を変化させます。
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4bitの入力のうち、最下位bitだけ74LS04で反転させて2つめの74LS145の最下位bitとすることで上図のように16本の出力を制御出来ます。(OUTPUT8, 9は未使用)
行を指定して対応する8列の状態を読み込みますが、ここで74LS151を使って列の選択を行います。74LS151は3bitの信号で入力ピンを選択すると、選択されたピンの状態を出力するというセレクタです。こうすることで、本来なら8列の状態を読み取るために8本の信号線が必要な所を、3本のピン選択信号と出力1本の計4本の信号線で8列の状態が取得可能になります。
よってコネクタの信号線はおそらく
1, 2, 3, 4: 行指定 (本体→キーボード)
5, 6, 7: 列選択 (本体→キーボード)
8: 出力 (キーボード→本体)
9: Vcc
10: GND
こんな感じの構成ではないかと。実際に確認した訳じゃありませんが。本当は自分で叩いて確認したいんですが、
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DIN 13ピンメスとか特殊すぎて買えません。 まあHR12ほど入手難という訳ではないのですが。
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FM TOWNSやFMRのキーボードコネクタ、ヒロセHR12と並べて。どっちもマイナーでなかなか売ってません。