出来るだけ簡単な回路でPS/2キーボードをX68000に繋ぎます。
部品表
PIC12F1822 or PIC12F1840 | 1個 |
抵抗 330Ω | 2本 |
セラミックコンデンサ 0.1μF | 1個 |
ミニDIN 6ピンコネクタ | 1個 |
ミニDIN 6ピンケーブル | ※ |
基板とか配線材とかハンダとか | 適当 |
(以下はオプションです。実装しなくても動きます) | |
抵抗 100Ω | 3本 |
ポリスイッチ 200mA | 1個 |
X68000側のキーボードコネクタはミニDIN7ピンですが、オスコネクタが付いたケーブルは入手性がよくありません。また、コネクタだけを購入して使用する場合コネクタによってはカバーが68本体に干渉してうまく刺さらないことがあります。
ミニDIN7ピンソケットにはミニDIN8ピンコネクタがそのまま挿入出来ますので、ミニDIN8ピンコネクタの付いたケーブルが入手可能であれば代用出来ます(PC-98キーボード延長ケーブル、Macシリアルケーブル等)。私はミニDIN6ピンオスコネクタの付いたケーブルを購入して、コネクタ内部にある誤挿入防止ピンを折り取って使用しました(カモン社製PS/2キーボードケーブル、PSK-18)。幸い、足りない1ピンは今回使用していないので問題ありません。
入手の難しいパーツは無いと思います。秋葉原へアクセス可能であれば全て店舗で揃います。PICは秋月電子、ポリスイッチはマルツか千石電商で購入可能です。
ポリスイッチは万一5VとGNDがショートした場合にヒューズの役目を果たします。ショートが無くなれば自己復旧します。200mAで足りると思いますが、使用するPS/2キーボードにあわせて下さい。
回路図
回路図です。optionとなっている部品はなくても構いません。X68000と本アダプタを繋ぐケーブルはあまり長くしないで下さい。
キー配置
キー手前に記載されているのが元のPS/2キーボードのキーで、キートップの記載がX68000側の対応キーです(例:PS/2キーボードの “変換” キーは X68キーボードの “XF3” にマッピングされます)キーの刻印を生かす方向で設定しています。よって “A” キーの左隣は “CTRL” ではなくPS/2キーボードの刻印どおりの “Caps Lock” となります。
事実上、日本語109キーボード専用です。106キーボードでも動きますが、WinキーとAppキーに割り当てられたキー (OPT.1とかOPT.2など) が押せなくなります1 。また、X68000のキーボードのキーが113個に対してAT109キーボードはその名のとおり109個しかキーが無く、どうしてもキーが足りません。解決には色々なアイデアがあると思いますが、本アダプタでは使用頻度が低いと思われるキーのマッピングを諦めるという後ろ向きな対応としています。よって、次のX68000キーボードキーは対応キーの設定がありません
- コード入力 (※)
- 記号入力 (※)
- 登録 (※)
- テンキーのカンマ
- テンキーのイコール
なお※印の上3つはACPI関係のキーにアサインしています (ACPI Power/Sleep/WakeUp)2 。よってこれらキーが存在しないキーボードでは「コード入力 / 記号登録 / 登録」 キーは押せません
その他、X68000キーボードの特徴である「キーボードからのTVコントロール」にも対応していません。
Firmware 1.3でキーリピート開始までの時間の設定とリピート間隔の設定に対応しました。Human68kのシステムディスクに添付のSWITCH.Xで設定して下さい。
SWITCH.Xで設定された設定値を少し加工してPS/2キーボードに渡しているだけなので、X68000純正キーボードを繋いだ場合と異なる動作になります。
例えばSWITCH.XでNEXT_KEY (リピート間隔) を 6 に設定した場合、純正キーボードならリピート間隔は210ms周期になりますが本アタプタ+PS/2キーボードの場合は100ms周期になります。3
キー配置の変更方法
別ページを作成しました。こちらを参照して下さい
作例
ブレッドボードを使っての試作1号。セラミックコンデンサすら省略しています
ユニバーサル基板を使って作った試作2号。オプションの100Ω抵抗とポリスイッチは使っていません。この時使用したケーブルは皮膜が熱に弱くて見た目がエライことになっています。
プリント基板を設計、製造して作った試作3号。各抵抗とポリスイッチは表面実装品を裏に実装しています。
Fiwmware
1.3 20160603 |
ps2kbd_x68 firmwareキーマップ変更機能追加 |
1.2 | アダプタから68へのキーデータ送信処理の見直し |
1.1 | テンキー+が機能していなかった不具合の修正 |
1.0 | 初版 |
それにしてもプリント基板製造も安くなりましたね。この程度の小さい基板なら10枚製造しても1000円以下です(送料を入れても1500円程度)。パターンの設計はフリーのCADソフトを使っています。この程度の規模の回路ならユニバーサル基板で組みますが、使いたいICが表面実装品しかないとか、2~3個作りたいと言ったケースだとついプリント基板を製造してしまいます。良い時代になったものです。
こ提供してくれてありがとうございます。でも組立してから問題があります:
expertコールド起動後キーボードコンバータは反映されていません。それを抜いて、また差し込むと正常に使えます。
原因は分かりませんが、できれば教えてください。
すみません、ちょっと調査のための時間をください
調査のためいくつか質問させて下さい。X68000には背面スイッチと前面スイッチの2つがありますが、コールド起動はどちらのスイッチ操作を指していますでしょうか?
また、「一度抜いて差し込むと正常に使えるようになる」との事ですが、正常に使える状態で「前面スイッチOFF→ONでOS起動」時は正常に動きますでしょうか?
差し支えなければキーボードの型番と、そのキーボードはPS/2 & USBコンパチモデルか教えて下さい。コンパチモデルの場合「通常はPS/2で、アダプタを使うとUSB接続になる」のか「通常はUSBで、アダプタを使うとPS/2接続になる」のかもあわせてお願いします
こんにちは,こ返信ありがとうございます。
私が入手したEXPERTは電源部改造済ありました。私の観察によれば、一旦背面のスイッチを入れたら、キーボードが通電します。
そのため、前のスイッチがONされています, コンバータは動作しません。キーボードのLEDは一回点滅しますが、入力は反映されていません。この時、「一度抜き抜いて差込むと正常に使えるよになる。」^^;;
PS/2 & USBコンパチモデルではないと確認できます。
このキーボードはSOTEC社のOEM品は、品質は普通です。
便利さのために、コンバータをキーボードの内部に設置しました。また、100 Rの抵抗は省略されています。
完成の時間は、もう翌朝です。今は仕事のため、説明します。
同じように作ったマウスでもよく使えますが、キーボードはもう一度挿抜しないと使えません。
今晩は他のPS/2キーボードを試してみます。SOTECは私が見つけられる唯一の109キーボードです。
再,こ返信ありがとうございます。
追加で質問させて下さい
「それを抜いて、また差し込むと正常に使えます。」との事ですが、これは「アダプタ自体を一度EXPERTから抜いて、再度刺しなおした」ということでよいでしょうか?「アダプタはEXPERTに指したまま、アダプタに繋がったキーボードを一度アダプタから抜いて刺しなおした」でしょうか?
「アダプタ自体を一度EXPERTから抜いて、再度刺しなおした」です。
こんばんは、F·Hです。
今日はこのSOTECキーボードを破棄, x68キーボードコンバータ内蔵再挑戦しました。
キーボードの個体差は、この問題の原因となる可能性があります。
キーボードに対して、品質が悪いものは使えません。
USBとPS/2の対応ではないですが, しかし别のキーボードを変えたらこの問題を回避しました。
SOTECのP/Nは: KB-821 Model番号は: KB112PA-03
ありがとうございます
もしまだSOTECのKB112PA-03がまだ手元にあり、ファームの書き換えが可能でしたらよければこのテスト版ファームを試して頂けませんでしょうか
https://drive.google.com/file/d/1BUchlKdXQAuMpIfdQDt-DSVnKh_M66pN/view?usp=sharing
Google Driveからのダウンロードです
これでもし症状が改善するならアダプタ側の問題で、かつ対応出来る可能性がありそうです
(なおTEST-verなのでキーボードのLEDは光りません)
こんにちは、助けてくれてありがとうございます。
提供した修正版のF/Wについては、今夜テストします。
こ返信ありがとうございます。