よくあるようなゲームコントローラのUSB変換アダプタです。サターン専用はすでに作っているのですが、コネクタ部分を交換出来るようにして汎用性を持たせました。全世界的なメガドライブミニブームにちゃっかり便乗すべく、メガドライブミニに対応しています。
概要
基本セットにはベース(左のユニット)の他にDB9コネクタ基板(真ん中上)が付属します。
このようにベースにコネクタ基板を合体して使用します。撮影のためコネクタ基板をねじ止めしていませんが、2本のねじでスペーサーに固定します
DB9コネクタ基板には設定用の5×2列のジャンパスイッチが付いています(D-subコネクタ右側)
背面。USB Type-Cコネクタ採用。USBコネクタ右の7×2列ジャンパスイッチを縦にショートすることで各種設定が可能です。左側のタクトスイッチはファームの更新等に使用します。
今回 USB-Type-C コネクタを採用していますが、特に抜き差しの際に上下方向に力が加わらないように注意して下さい。スルーホールの足が4本あるタイプのコネクタを使用することでこじり強度に気を使ったつもりですが、それでもUSB-Bコネクタほど頑丈ではありません。
対応コントローラー
変換ケーブル等を使わずに、DB9コネクタ基板だけで使用可能なコントローラは次のとおりです
- 一般的な「4方向+2ボタン+START/SELECT」のMSX/X68000/FM TOWNS用ゲームパッド
- サイバースティック(アナログ&デジタル)
- マイコンソフト XE-1AP (PC⇔MD切り替えスイッチはPCにして下さい)
- リブルラブル付属のXDP-1LR
- X68000用パックランド付属の専用コントローラー
- メガドライブ用 付属3ボタンパッド
- メガドライブ用 ファイティングパッド6B
- メガドライブ用 セガタップ(マルチタップ)
メガドライブ用コントローラは上記2種しか動作確認していませんが、アーケードパワースティック等も多分動作すると思われます。その他、マイコンソフトから出ていたXE-1PROやXE-1ST/2といったPC用スティックも使えると思いますが未所持のため動作未確認です。
セガタップを利用した場合は最大で4つのコントローラが同時利用可能になります。
ATARI仕様コントローラを使うかメガドラコントローラを使うかの設定はDB9コネクタ基板上のジャンパを差し替える事で行います。このジャンパはコネクタ基板を取り外さないと変更出来ない位置にあります。
X68000用飢狼伝説に付属したマジカルパッドは使用出来ません
チェルノブアダプタは利用出来ません。
その他対応
実際に当方で実機で動作を確認したもののみ列挙しています。これ以外にも動くものがあるかもしれません。PS/PS2用特殊コントローラは動かないものが多いかもしれません。PS2以降、Wii以降のコントローラに内蔵された加速度&地軸センサーには対応していません。
PSコネクタ基板
PS1付属のデジタルパッド
PS2用アナログコントローラー
PS2用DUALSHOCK/2
ネジコン (初代白、二代目白、三代目黒)
PS1用マルチタップ (PS2用の黒いマルチタップは使用出来ません)
SSコネクタ基板
標準パッド
マルコン
レーシングコントローラー
ミッションスティック(左右をスティックにしたツイン状態にも対応)
ツインスティック
キーボード
電車でGO 専用コントローラー
マルチターミナル6 (5ポートまで使用可)
DB15コネクタ基板
ネオジオCD付属パッド
ファミリーコンピュータ用コントローラ
DB9コネクタ基板+変換ケーブル
ファミリーコンピュータ用コントローラー
スーパーファミコン標準パッド
スーパーファミコン用 NTT Dataキーパッド
スーパーファミコン用マルチタップ
PCエンジン用2ボタンパッド
PCエンジン用3ボタンパッド
PCエンジン用マルチタップ (4ポート版で動作確認)
PlayStation用各種コントローラ (対応状況はPSコネクタ基板の項を参照)
SegaSaturn用各種コントローラ (対応状況はSSコネクタ基板の項を参照)
Nintendo64 標準コントローラー
Gamecube 標準コントローラー
Wii Classicコントローラ
Wii ヌンチャクコントローラー
N64、GC、Wii については二股の変換ケーブルを作ることで2個のコントローラに同時対応します。
マルチタップはPCで使用する場合にのみ有効です。昨今のミニ系コンソールでは使用出来ません。SFC用のマルチタップを使いたい場合は全部のピンが結線された延長ケーブルが必要ですが、今となってはそのような延長ケーブルは入手不可だと思います。マルチタップをSFC実機で使用する予定がないのであれば、マルチタップのケーブルをぶった切ってDB9コネクタに付け替えるのが現実的かと思います。あるいは以下のようにケーブルの途中にDB9オス&メスコネクタを追加する加工を施すか…
SFCコネクタ───DB9オス、DB9メス───マルチタップ本体
逆に、動かなかったもの/未対応のものは以下です
ファミコン用ホリトラックボール
セガサターン用ゼロテックSS
セガサターン用マウス
セガサターン用光線銃
ファームウェアはベースとなる基本バージョンに加えて、実験版として
- DirectInputとXinputを切り替えて使用可能なバージョン
- メガドライブミニで使用可能なバージョン
を作っています。これらはアップローダーから入手可能です。なおXinputで使用出来ると言ってもXBOXで使えるという訳ではありません。またXinputで定義されているボタン数に対して絶対的にボタンが少ないのでキーボード併用が必須かと思います。
メガドラミニ対応ファームは「アナログ4軸+12ボタン+HAT」までしか使えないため、アナログ5軸以上のコントローラ(ツインミッションスティックやWiiクラコン、Gamecubeコントローラ)はすべての入力を利用することが出来ません。これらコントローラをフルに使いたい場合は基本ファームで使って下さい
任天堂Switch対応?PCエンジンミニ対応?アストロシティミニ対応????
配布予定
今のところ未定です。
自分が欲しいものを自分専用に作ったので最終的にちょっと高コストになってしまったのと、既に似たようなアダプタが存在している (PS/PS2→USB変換ならメーカ製がワンコインで買えてしまう) 事もあって配布は未定です。
SSコネクタはマルチターミナル6の中古を買ってきて分解、PSコネクタは市販の「PSコントローラUSB変換アダプタ」のジャンクを買ってきて分解、という方法でしか入手出来ず、昨今では入手そのものが難しい (か、入手出来ても高い) 事もあって SS/PS用コネクタ基板の量産はかなり無理が出て来ています。
変換ケーブル作成は (現状ではまだ各種ゲームコントローラ用の延長ケーブルが入手できるので) IF基板を作るよりは現実的なんですが、3.3V系のコントローラ (PS系と、任天堂のN64以降) についてはレベル変換回路をケーブルに仕込んでいる関係で購入された方がケーブルを自作するのが難しくなっています。
設定
ベースユニット設定
コントローラー選択
メガドライブ設定とATARI仕様設定の切り替えは、DB9インタフェース基板上の設定も一緒に行って下さい
EEPROM保存設定の有効無効
EEPROMに保存してあるユーザ設定の有効無効を切り替えます。EEPROMには「ボタン・スティックの再配置情報、アナログ入力の中央付近遊び・最大値入力の閾値」を保存可能です。
コントローラの状態読み込み周期の設定
コントローラの状態を読み込む周期を選択します。ショートした場合は 1/60秒周期でコントローラの状態をチェックします。通常はオープンのままで構いません(コントローラ毎の最適値となります)
PCエンジンのターボパッドの連射はコントローラの状態読み込みに同期してON/OFFを繰り返します。ターボパッド使用時にこのスイッチをショートさせると連射速度がほぼ実機と同じになります。
十字ボタンのアサイン先設定
十字ボタンをX/Y軸にアサインするかPOV(ハットスイッチ)にアサインするかを選択します。
なお十字ボタンとアナログスティックの両方があるコントローラー(N64やGCのコントローラ、マルコンのアナログモード等)についてはこの設定を無視します(十字ボタンは必ずPOVにアサインします)
DB9コネクタ基板設定
メガドライブモードとATARIモードの切り替え
2つのジャンパをセットで縦に挿して下さい
ATARIモードにおけるD-subコネクタ側ジャンパスイッチの設定
補足:サイバースティックとXE-1APにはA/Bボタンが2セットあります。(スティック上とベース上)。通常はこの2セット4ボタンをすべて異なるボタンとして認識しますが、「スティック上のA/BボタンとベースのA/Bボタンを同じボタンとして扱いたい」場合はSW2に縦にジャンパを挿して下さい。
5V、3.3Vと書かれた3pinのジャンパがありますが、DB9コネクタ基板の場合は必ず「5Vと真ん中」をショートするようにジャンパを挿して下さい。発送時にそのように設定しているつもりですが、もしジャンパが抜け落ちていたり「真ん中と3.3V」に挿してある場合は変更して下さい。
サイバースティック・XE-1AP使用時、アナログモードだとLEDは緑で点灯し、デジタルモードだとLEDは赤で点灯します。
個別設定例
サイバースティック設定
DB9コネクタ基板
MD/ATの設定はATにします。図の様に2つのジャンパを縦に挿して下さい。左上の3ピンのジャンパは必ずこの位置にして下さい。
後方
一番右端の縦2ピンをショート
前方
左下の横2ピンをショート
コントローラの5V系と3.3V系の話。5V系のコントローラでも実際には3.3Vでも動いてしまう、というのもわりとあったりします(SSのマルコンとか)
アダプタを5Vで動かすか3.3Vで動かすかは設定で変えられるので、自己責任で「3.3V」の設定にした上で、変換ケーブルは全部直結で作る(レベル変換回路を組み込まない)という手もあります。
これならPS系、任天堂のN64以降には問題なく対応して、その上でSSのコントローラも一部はそのまま動作可能です(ミッションスティックとハンドルは3.3Vだと駄目だったかも。あとサイバースティックも3.3Vは動作不可)
配布は未定ですが、もし配布となった場合は変換ケーブルを自作したい方には実装済みレベル変換基板を送料+α くらいの価格で配布することも考えています。