ADBキーボード CapsLockキーのロック機構の除去

M0116標準キーボードのCapsLockキーは機械式のロックキーとなっており、一度の押下で下げ止まりもう一度押下するとロックが解除されてキーが上がってきます。この機械式ロックの除去の解説です。

Apple IIGSキーボード、、M0115拡張キーボード、M3501拡張キーボードも共通です(が、極少数存在するミツミ製の拡張キーボードについては分かりません)

なおここに挙げたのはあくまで私が分解&組み立てを行う際の一手法であり、これ以外にもやり方はあると思います。分解よりも組み戻しのほうが難しいですが、ここに挙げた手法で上手く行かない場合はインターネット検索で他の方のやり方も参考にしてみて下さい。

 

1. Caps Lockキーのキーキャップを外します。出来ればマイナスドライバーで横からこじると言った乱暴な方法ではなくキーキャップリムーバを購入した方がキーボードを痛める心配がありません。写真で使用しているのはダイヤテックの KeyPuller FKP01 です。Amazonで送料無料500円弱で買えますのでこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。1

買えますのでこの機会に検討してみてはいかがでしょうか。1

lock1

 

2. キーキャップを外した状態

lock2

 

3. キーの奥&手前の隙間の部分に薄い板状のものを差し込みます。写真で使用しているのはDAISOで買ってきた100円のピンセットです。先端が薄く潰れた加工がなされています。太いものを強引に差し込んでプラ部品をバキッと割らないように慎重に作業を行って下さい。(先に手順5の写真をみて構造を理解して下さい)

lock3

 

4. この状態のままで軸&軸ケースを真上に引き抜きます。写真ではラジオペンチで引き抜いてますが軸を傷つけないようにペンチ先端にビニールテープを巻いたほうがいいかも知れません。(この作業の前に、先に次の写真を見て軸ケースがどのようにして爪で固定されているか理解してから作業に入ったほうが良いでしょう。)

lock4

 

5. 軸&軸ケースを引き抜いた状態です。軸ケース手前と奥に爪が2個ずつ、4つあるのが分かると思います。スプリングは置いてあるだけで固定されていません。スプリング奥の接点ユニットはキーボード基板にハンダ付けされているので取り外すことは出来ません。

lock5

 

6. 軸ケース側面。この白いパーツは機械式ロックのためのロックピンです。これを取り外します。

lock6

 

7. ロックピンを取り外した様子。ロックピンは簡単に取り外せます。後は軸、軸ケース、スプリングを元の状態に組み付けるだけです(と言っても、実は分解よりもこの組み立てのほうがよっぽど難しいのですが)

lock7

 

8. キーボード側に残っているキーの土台です。中央に凸があるのが分かるかと思います

lock8

 

9. このキー土台の凸に合わせてスプリングを置きます

lock9

 

10. このスプリングに軸だけを先に被せます。軸の中央にスプリングが来るようにして下さい(軸を裏から見ると分かりますが、軸にもスプリングが収まるように凸があります) なお写真ではピンセットで被せていますがこれは写真撮影の為で、実際にはピンセットで作業を行うのは無理です。

lock10

 

11. 軸をスプリングに被せたら、その軸を竹串などの細い棒で軽く抑えます。

lock11

 

12. スプリング&軸を押さえている棒の上から軸ケースを通します。

lock12

 

13. 軸を押さえたまま、軸カバーを所定のポジションにセットします。

lock13

 

14. 最後に、軸ケースとスイッチ土台の爪がきちっとかみ合う所まで軸ケースを押し込んで組み戻し完了です。キーを何度か押してみて打鍵感に違和感がない事を確認してください。違和感を感じる場合、スプリングが正しい位置に収まっていない可能性がありますので、その場合は分解して最初からやり直してください。

lock14