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富士通板バネメカニカルキーボード、F6962KB2です。どうやら富士通のメインフレーム、GS8300用のキーボードらしいです。検索しても情報が全く見つからず、たまたまヒットした某地方自治体の見積書の記述からGS8300用と判明しました。というか自治体ってメインフレームなんか使ってるんですね・・・UNIXサーバで十分な気がしますが・・・さすが富士通(?)
表から
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左側に2列の機能キー、上段に24個のファンクションキーと、典型的な端末用キーボードのレイアウト(?)です。おかげで筐体が大きい・・・
キーは上段の24個のファンクションキーのみ2色成型で、それ以外のキーは含浸印刷です。ファンクションキーには透明なキーキャップが付いています。
ケーブルは取り外し可能です。コネクタはFM TOWNSやFMRでおなじみのヒロセHR12です。
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裏面。富士通伝統(?)の「上下筐体が爪だけで固定されている」ものと思いきや、上部真ん中に1本だけネジが存在していました。
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ラベル。2006年製造。
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中のユニットを筐体から外した状態。なんかやたらICがくっ付いてるような・・・
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右側。メインは80C49で、シリアル通信用に日立のHD63B50が使用されています。80C51ならマイコン自体にシリアル通信機能があるんですけどね。左側の2つは上が74LS132で下が74LS38、どちらも反転バッファ程度にしか使ってないように見えます。真ん中の1つは74LS161でHD63B50用にクロックを分周しているようです。
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左側。左から74LS145、74LS145、74LS151です。キーボードマトリクスの行指定と列選択用ですね。分かり易い。80C51ならこの辺のICも全部省略出来ますが・・・
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基板裏から
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基板裏に張ってあったラベル。
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キーボードスタンドはキーボード横の丸いポッチを押すとこのように引き出されます
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キーボード本体ジャック。ヒロセのHR12です。
さて、コネクタがFM TOWNSやOASYS(後期)、FMRと同じヒロセのHR12って事でプロトコルも一緒なんだろうなと思って自作のUSB変換器に繋いだものの全く反応無し。仕方ないので分解して調べた所、コネクタは同じでも信号の仕様はどうも全く異なるようです。
本キーボードは「4800bps、スタートビット1、ストップビット1、パリティODD」の非同期シリアル通信です。なお、FM TOWNSは「9600bps、スタートビット1、ストップビット1、パリティEVEN」の非同期シリアル通信です。
通信内容もキーを1つ押下すると3byteのデータが本体に向けて送信されるのですが、MAKE/BREAKに該当する情報が見当たりません。キーを押すと3byteのデータが出力されますが、すぐにキーを離してもなんのデータも出てきません。(押しっぱなしにするとリピートのデータは出力される)
ただしコネクタにはキーボード→本体への信号線に加えて本体→キーボードの信号線も存在しているので、本体から何らかのコマンドを送ることで信号フォーマットを変える事が出来る、という可能性も否定出来ません。
相手がメインフレームとなるとさすがに技術資料が出てくる可能性も無いでしょうね
追記
信号フォーマットについてもうちょっと調べてみました